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【32日目◆12年10月10日(水)◆曇り、時々小雨◆Cacabelos(休養日)】
夜中の3時過ぎに目が覚め、それから眠れず、4時前に起きだす。今日は休日だから、そんなに体のことを心配する必要はない。起きたいときに起き、寝たいときに寝る。自由だ。
ボイスレコーダーの録音日記をパソコンに入力、整理。6時前に一度寝る。
9時ごろに起きだし、部屋でパンとチョリソ、果物の朝食。録音日記の残りを入力してから散歩。バルでカフェオレを飲みながら絵葉書を書く。
天気は悪い。曇り空で寒いし、ときおり雨もパラつく。こんな天気だと町を歩いてもおもしろくない。昨日、町の様子はあらかた見てまわったから、今日はいいか。
オスタルに戻る途中、昨日見ていないサンタ・マリア教会の中に入ってみた。
▼サンタ・マリア教会の礼拝堂。やっぱり気持ちが静まるなあ。
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▼たぶんマリア像だと思うが、黒いローブが印象的だ。やさしさより威厳を感じる。
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スーパーをさがして食料を調達し、オスタルに戻る。
町の散策はやめたので、午後はスケジュールの最終調整と、空いた時間に少しずつ進めてきたホームページの更新作業を行う。
スケジュールのほうは、帰国の航空便から逆算し、10月20日(土曜日)の午前9時にサンティアゴ着で最終調整。巡礼事務所が開くのが9時だから、到着時刻はそれに合わせた。
巡礼事務所では巡礼完遂証明書をもらう。旅の証みたいなものだから、これはもらっとかないと。遅く行くと巡礼者で混みあっているだろうから、朝いちばんにした。
それが終わったら、12時の「巡礼者のためのミサ」に出て、祝福を受ければ、サンティアゴ巡礼旅の完了!
ちなみに、午前11時までに巡礼証明書をもらうと、ミサのときに、その日到着の「出発地・出身国・人数」として読みあげられるそうだ。
20日の早朝に着くためには、前日はモンテ・ド・ゴソのアルベルゲに泊まるしかない。モンテ・ド・ゴソからサンティアゴまでは4.5km。1時間もあれば歩ける距離だ。
そして、記念すべき到着のその夜は、豪華な5つ星パラドール泊。ただし、日本を発つ前に10月22日宿泊で予約してきたので、これは変更しなきゃ。
さらに、帰国便のチケットは24日。だから、21日、22日、23日の3泊分のホテルをさがして予約すること。何があってもいいように予備日を多目に設けたが、最終的に3日も余ってしまった。
帰国便を早くする手もある。チケットはオープンジョーだから一度だけ日程変更できる。だが、いざ変更しようと考えると、2週間前になって便の空きなんかないことに気づく。
空きがあれば変更できますよ、という「空き」が抜け落ち、「変更できる」しか頭に入らないから、これは便利と高いチケットを買ってしまう。いつもながら浅知恵なんだよ。
いまさら悔やんでみても始まらない。
ともあれ、残り2週間で旅は終わる。ネットで調べまくってホテルの予約・変更をすまそう。それが終われば、あと10日間はサンティアゴめざして歩くのみだ。
夕食は小雨の中、近くのレストランに行く。混んでいて、年配の男性が相席を言ってきた。OK。つたない英語で話してみると、イングランドから来ている72歳のご老体。昨日と今日は一日に30km超という、わたしにすれば驚くべき距離を歩いたそうだ。元気だね!
話しながらの食事は、いつまでたっても苦手。聞きたいこと、話したいことはたくさんあるのだが、さて、英語でどう言ったらいいものか。
四苦八苦の態で、料理の味もわからぬままにわたしはゴチソウサン。ご老体はワイン片手に食事を楽しんでいる。こうなると、引きあげる潮時が見つからない。どうしよう。
さりげなくグッバイを言って別れるには、2品目の料理が出てきたときがよさそうだ。
水をちびり、ちびり飲みながらタイミングをはかる。ふと気づくと、両手の甲から前腕にかけて、小さな発疹ができている。何か、かぶれるようなものにでも触ったか?
心当たりはない。それより、早く2品目が出てこないかな。
店の外は雨が激しくなったようだ。明日はやんでほしいが、どうなることやら。
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