▲パンプローナのカスティージョ広場。テラスに座っていると、じつに心地よいスペインの風を感じることができる。
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スペインの風を感じたすばらしい休日
【7日目12年9月15日(土)晴れ休養日

 今日は楽しい休日。が、昨日の続きをやっているうちにお昼になってしまった。
 いちばん面倒なのは、日記をつけること。
 その日の出来事は、レコーダーに録音している。それを再生して聞きながら、パソコンに打ちこんで日記のできあがり。

 毎日、寝る前にそれをやってしまえばいいのだが、疲れているとついサボってしまう。そんなこんなで、たまったデータを整理していたら昨日で終わらず、今日もあっという間にお昼だ。

 適当に切りあげ、さあ、カスティージョ広場のカフェでお昼にしよう。お目当てはカフェ・イルーニャ。この店はヘミングウェイが出入りしていたことで有名だ。

▼ここが有名なカフェ・イルーニャ。メニューを見てもよくわからないので、店に入り指さし注文。

▼店内よりオープンテラスのほうがはるかに気持ちがいい。天気はいいし吹き抜ける風が快適。

▼ランチはこんなもんだ。レシートをなくしてしまい値段は不明。10ユーロぐらいだったかな。

 ランチのあとは街を散策。のんびりした時間を過ごす。

 巡礼道は安全だが、大都会にきたら注意しないと危険だ。そう言われていたので、最初は緊張していた。が、別にあぶないこともなさそうだ。いつの間にか警戒心もなくなり、ぶらりぶらり、スペインの快適な昼下がりを満喫した。

▼パンプローナは牛追い祭りで有名だそうで、街にはこんなオブジェも飾られていた。等身大で大迫力。

 4時過ぎにホテルへ戻ってやり残した資料整理。ネットが使える間に明日以降の地図も調べておく。ついでに泊まっているホテルを検索したら、スペインでは有名な名門ホテルだった。

 「パンプローナの中心部にあるGran Hotel La Perlaは、街を訪れたアーネスト・ヘミングウェイのお気に入りの目的地でした。チャップリン、オーソン・ウェルズ、アガ・カーンなどの著名人も宿泊した経緯があります」
 と紹介されていた。値段が高いのも納得だ。

 そうそう、値段といえば、素泊まりで一泊120ユーロ+税だった。ブレックファースト付きと思っていたが、それは間違いで、ブレックファーストとランチ、ディナーは、併設のレストランで食べられますよ、ということだった。もちろん有料で。

 夕食は、ホテルのレストランにしようか迷った。が、せっかくの大都会だ。外に出てみよう。
 時間は夜の9時ごろだが、通路は人であふれかえっていた。子供から老人まで、さまざまな人が、夜のひと時を楽しむために街に繰り出してきている。

▼日本のように店内で食事を楽しむのではなく、外に並べられたイス・テーブルのテラス席で、注文した料理を食べたり酒を飲んだり、にぎやかにやっている。これなんか、日本で流行ってくれないかなあ。

▼わたしの夕食。例によって指さし注文なので料理の名前はわからない。できればワインを傾けたかった。

▼店先に置かれた大きな樽も立派なテーブル。何を語らっているのか興味津々なのだが、さっぱりわからないのは残念だ。
 土曜日というせいもあるのだろうが、これだけの人たちがくったくなく飲み食いしている様は、経済が破綻しかかっている国のようにはとても思えない。
 みんな陽気で元気。経済の悪化による暗さなどまったく感じられない。

 パンプローナは人口20万の大都市だという。すべての人がこんな生活を楽しんでいるわけではないだろう。なかには貧しい人もいるはずだ。
 事実、昨日まで歩いていたスペインの田舎では、そのたたずまいに、ときおり貧しさを感じることもあった。

 とはいえ、出会った人々はみんな元気で明るかった。

 スペインの人は今日を楽しんで生きている。そんな感じがする。それはたぶん、陽気に騒ぐ彼らには、エネルギーがあふれかえっているせいだろう。

 パンプローナの夜はにぎやかにふけていく。寝る時間はとっくに過ぎてしまったが、もう少し、この心地よい風に吹かれていようか。


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      ◆聖地巡礼:カミーノ・デ・サンティアゴ