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‡2012年6月12日(火)
 
高野山の根本中道。
 四国お遍路が終わり、お礼参りの高野山巡礼に出たのが先月の14日。熊野古道まで足をのばし、2週間で220キロを歩いてきた。秋のサンティアゴ巡礼に備え、足腰の鍛錬の意味もあった。
 早いところ巡礼記をまとめ、ホームページにアップしたいのだが、なかなか進まない。


熊野古道で見かけた平安衣装の女性。
 1000年以上の歴史がある熊野詣だけにこんな格好で歩く人もいる――わけではなく、茶店の貸衣装で杉並木を散策しているだけ。
 ふと気がつけば、検診が終わった6月9日以来、3日も日記を書いていない。寛解4年目を無事にクリアーしたからといって気を抜くのはまずい。やることはたくさんあるのだから。
 今月中には「高野山&熊野古道巡礼」のホームページを作り終えること。そのあとで、サンティアゴ巡礼の資料作成と旅の準備。秋に予定しているサンティアゴ巡礼は、準備万端整った状態で旅立ちたい。あまり時間がないからサボらないようにしないと。

‡2012年6月20日(水)
 今日の朝日新聞「経済気象台」に「量的金融緩和論者に問う」という記事があった。量的緩和がはたして有効か、という趣旨のものだが、結論は、今の経済環境では有効とは思えない、とある。

 量的緩和で経済が活発化するのは、企業がお金を借りて投資しようという積極的な経済環境が必要であり、現状はそうなっていない。
 逆に、手元現預金は潤沢にありながらも、使い道に困っている➔投資先を見つけられない、投資しても儲かるめどがたたない➔となれば、いくら緩和しても経済の活性化にはつながらない。

 なるほどなあ、と思う。では、どうすればいいの?
 答えがないのが虚しい。

‡2012年6月21日(木)
 このところ、寝覚めの悪い5時起床が習慣になりつつある。4時半に尿意で目が覚め、我慢しても5時には限界になり、しかたなく起きだすからだ。よく寝て疲れもとれた――と思えないので、朝の気分が悪い。

‡2012年6月26日(火)
  五月晴れは2種類の読み方があり、それぞれ意味が違っている――ということをwikipediaで初めて知った。いつものことながら、64年も生きていて、知らないことが山ほどあるのが口惜しい。
 凡愚の身を残念に思うというか、浅学非才、浅学短才、浅識非才、浅知短才、いずれの語句を使ってもいいが、ともあれ、対義語の博学多才にはとうていなれない身が悲しい(蛇足:ネット辞書でひろった単語ばかりなのがさらに悲しい)。

五月晴れ=さつきばれ
 6月(陰暦の5月)の梅雨時に見られる晴れ間のこと。ただし誤用で、新暦の5月の晴れという意味にも用いられ、そちらの意味で国語辞典に掲載されることがある。
五月晴れ=ごがつばれ
 こう読む場合は、新暦5月の晴れの日を指す。5月半ばごろに大陸から流れてきた高気圧によって晴天が続く。こちらも「さつきばれ」と読まれることがある。

 今日は梅雨の合間の快晴。こんな天気を五月晴れというそうだ。
 天気予報では湿度が40%と言っていた。それぐらいの湿度だとほんとうに“さわやか”な感じになる。テニスの練習をしていてもじつに気持ちがいい。
 ところが一方で、HPの制作がなかなか進まない。しかたがなく、「高野山&熊野古道巡礼」はあとまわしにし、今、「寛解4年目」を作っている。今日から夜もやることにした。とにかく終わらせないと次のことが始められない。

‡2012年7月1日(日)
 夜のHP制作は時間がなくてムリ。9時には寝るようにしているから、落ち着いて机に向かう時間がほとんどない。
 しかたなく、その分は、気功を休む雨の日の早朝を当てることにした。梅雨時はけっこう時間がとれる。
 昨日までで写真を除き完成。今週中にアップできる状態にまでもっていき、そのあとは、サンティアゴ巡礼の資料作成と高野山巡礼のHPを作る予定。

‡2012年7月4日(水)
 昨日はちゃんとテニス練習をしたのに、なぜか午前2時に目が覚めてしまい、それ以降は眠れない。起きてサンティアゴ巡礼の旅行記などを読む。5時ごろになるとかなり疲れ、気功に行く気が失せる。少し横になり7時前に起きる。

 



 7月に入ってからサンティアゴ巡礼の資料集め。ただ、どうも最終決断ができないでいる。海外のひとり旅が不安で、行ってみたい気持ちよりためらいのほうが強いのだ。

 とはいえ、今をおいては機会がないだろう。長期の海外ひとり旅は、気力・体力が充実しているときに行くことが肝要。だとすれば、年齢的にも65歳になる今年から来年にかけてがギリギリのような気がする。

 具体的には、12月と6月は定期検診があるのでダメ。それを除いて歩くのに適した時期は、今年なら9、10、11月の秋、来年は3、4、5月の春になる。
 準備不足という感は否めないが、ウジウジと先延ばしにするよりも、9月3日出発➔10月15日帰国、計42日間、というあたりで決めてしまおうか。秋のスペインもよさそうだし……。

‡2012年7月6日(金)
 目覚めたら雨の音。これ幸いと気功を休む。かわりにサンティアゴ巡礼の資料収集。
 行程事例に目を通し、その一覧表をワードにコピーする。一日の距離を見る限り、だいたいこの事例どおりでいいんじゃないだろうか。通過地点をグーグルの地図上にプロットして検討することにした。巡礼への気持ちが、少しずつ高まる。

◆行程事例 サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路はいくつもある。その中で代表的なものが「フランス人の道」だ。これはフランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポーという町を出発地にし、ピレネー山脈を越えてスペインを東から西に横断する800キロもの巡礼路だ。一日20キロ歩くとして40日。予備日を5日、往復に4日かかるとして、合計49日の長旅になる。

‡2012年7月9日(月)
 



 サンティアゴ巡礼に備え、夕方、歯医者へ。気になる左奥歯の痛みは原因不明。しばらく様子を見、今は何もしないでおきましょう、という先生の言葉に従う。
 歯周病が少し進んでいるとのこと。歯磨きに専念するしかないみたいだ。ただし、さらに悪くなるようなら巡礼前に完全に治療しておくこと。

‡2012年7月17日(火)
 このところ、疲労が激しい。疲れが累積されている。今日は休養。
 暑さがすごい。買い物で外に出ると、突き刺さる針のような熱線を感じる。たまらずにクーラーをつけて夕食の支度。

 サンティアゴ巡礼の準備は7割がた整った。が、気持ちがフル充電にはほど遠い。テンションが上がらないのだ。やっぱり言葉の壁が大きな不安要素になっている。スペイン語はおろか英語もまともに話せない。こんなんで大丈夫?

 完璧にやろうとするから疲れるんだ――と、体験記で諭している人もいたが、そのとおりなんだろう。失敗しないように、いやな目にあわないように、準備万端整えて、と思うと、どうにも意気が上がらない。つい、やめようか、と弱気の虫が頭をもたげる。
 そんなこんなで逡巡している間に航空券はどんどん高くなり、格安チケットがなくなっていく。あ~あ……。

‡2012年7月18日(水)
 



 昨日に引き続き今日も休養。おかげで気力がわいてきた。体も軽い。
 スペインの情報収集。いちばんの心配は治安だ。ネット情報によれば、スペインでは、観光客のカモを見つけたら、電話で仲間を10人ぐらい呼び集め、取り囲んで、首締め・凶器による脅しがはやっているみたいだ。

 万が一、こんな目にあってしまったら、貴重品袋なんかで被害は防げない。これはすりやかっぱらい対策のもので、強盗には貴重品袋を盗られて一巻の終わり。

 最小の被害ですませられるとしたら「ダミー財布」しかないだろう。その際も現金5万円ぐらいはくれてやらないと。
 ユーロの小額紙幣を多めにしてダミー財布をふくらませておき、ダミーカードも入れておく。これぐらいの心配りをしておけば、ひょっとしたらだまされてくれるかもしれない。

‡2012年7月24日(火)
 早朝気功は今朝もさぼる。連日の寝不足がたたって、なかなか起きられないのだ。飛行機のチケットが決まらないのが元凶。あっちフラフラこっちフラフラとネットサーフィンし、ここ2、3日は、今日こそは決めよう、と思いつつ、なおも迷いながらネット検索に時間を費やしてきた。

 これ以上やっても時間のムダ。決めてしまおう。現時点で最安値のアエロフロートロシア国際航空で、9月9日出発・10月25日帰国。行きはモスクワ経由のパリ着、帰りはマドリード発のモスクワ経由便だ。

 この会社は悪評紛々だが、体験談には○×いずれもあり、絶賛する人から二度と乗らない人まで意見は分かれている。よく読むと、悪評は2010年以前の話が多い。今はそれほどひどくはないように感じた。

 ただし、荷物の盗難には要注意だな。預けないですませられれば、それにこしたことはない。機内持込み155センチ、10キロ以内という規則にチャレンジしてみよう。

 申し込みは「イーツアー」で、13万6720円なり。もう1週間早く決めれば、3万は安くあがったと思う。愚図なわたしに喝!

‡2012年7月26日(木)
 
eチケット(部分)。自宅でプリントすれば航空機チケットとして通用する。A4用紙一枚に日時や発着地名、便名が記載されているだけのもの。
 今日から荷造りに着手。実際にやり始めると、まだまだそろっていないことがわかる。
 夜、アエロフロート航空のeチケットがメールで届いた。印刷し、準備OK。便利になったもんだ。

‡2012年7月29日(土)
 今日、明日、明後日と、夏の九州旅行。熊本の黒川温泉、阿蘇ファームランド、そして実家の宮崎まで足をのばす。

 初日の黒川温泉は、派手さはないがいい温泉宿がそろっていた。湯めぐりの手形を1200円で買うと、3軒の宿のお湯が体験できる。泊まった宿を含め4件の温泉を楽しんだ。いずれもいいお湯だった。

 2日目、阿蘇ファームランドのドームハウスは、この旅でいちばん期待していたものだ。というのも、「発泡ポリスチレン」という新建材を使った「ピース組立式」の住宅で、値段も破格に安いからだ。



 



 半球状のユニークな建物。写真のタイプで350万ほどだという。
 躯体は12枚のピースで組み立てられ、施工は簡単そうだ。あとは内装だが、こちらの費用は見当もつかない。マンションのリフォームは経験したが、ドームハウスは形状が特殊なだけに、高くなりそうな気もする。
 それに思っていたほど広くない。

 新しく家を建てるならドームハウス、という夢もあったが、う~む、ちとむずかしいかも。ま、時間はたっぷりあるし、要検討ということで。

 ドームハウスに一泊。翌日は宮崎の実家に寄って、午後の便で帰京。宮崎は落ち着いた状況になっていた。まずはひと安心だ。

‡2012年8月8日(水)
 



 インターネットで東京三菱UFJ銀行の定期を解約。普通口座に入金された金額から、サンティアゴ巡礼に必要なお金を残し、残りを新たな定期にした。手続きを土曜日に行ったため、普通口座が貸越になって金利が発生していることが月曜に判明。

 普通預金の入出金は土・日に関係なく即座に実行されるが、定期の解約は月~金の営業日にしか実行されない。それは画面で説明してあり、それを承知のうえでネット取引をしたのだから、当行に責任はない。

 これが銀行の言い分だ。そして、いやならどうにでもしろという冷たい態度。思わずカーッと頭に血がのぼる。
 昔、何かで読んだ「銀行はインテリヤクザ」という言葉は本当だ。その冷徹さはカタギの衆の遠く及ぶところではない。完敗デス。

‡2012年8月16日(火)
 旅のために軽くて小さいウルトラブックをネット通販で購入。14日発注で今日届いた。Dell―XPS13 12万3130円也。
 これで大きな買い物はほぼ終わりだ。

‡2012年8月24日(金)
 



 八王子ヨドバシにマウスなどを買いにいった。そのとき店員から声をかけられ、新発売だというウルトラブックの前で立ち止まった。店員に言われるままに手に取ってみると、な、なんだ、この軽さは! 875g! 買ったばかりのDell―XPS13は1.3kgでずしりと重いが、こいつは羽毛のような軽さで燦然と輝いている。大きさはともに13・3インチで同じ。

 うわぁ、失敗しちゃった、早まった。でも、こんなのが発売されるなんて情報は見なかったぞ。泣く泣くあきらめ、でもあれが欲しいよ。

‡2012年8月25日(土)
 巡礼の長旅では、荷物は1gでも軽くしたい。昨日さわった軽いノートパ
  返品要件はデル独自のもので、法律で定められたクーリングオフではない。もともと、通販にはクーリングオフ制度は適用されない。
 その意味で、デルの「10日間以内返品可能」というサービスは、わたしたち消費者にはたいへんありがたいものだ。ほかの通販会社もぜひみならってほしい。



ソコンがあきらめきれず、念のためにデルのサイトで返品要件を検索してみた。すると、デルは、納品後10日間は無条件で返品に応じるというじゃないか。開梱して使っていても返品できる! あっぱれ、というしかないサービスだ。

 10日目というと今日だ。どうする?

 考えたすえにDell―XPS13を返品し、羽毛の軽さに衝撃を受けたNEC―LZ750HSを買うことに決めた。
 すぐデルに電話したが、土曜日で担当部署が休みだった。そのために手間どったものの最終的に返品を受付けてもらい、希望どおりに事が運んだ。よかった。あきらめないことだな。

‡2012年8月26日(日)
 



 今日の午後は旅立ち前の最後のテニスを楽しんだ。これから2か月もテニスができないとなると、腕もだいぶ落ちるだろうな。

 そうそう、この日記は買ったばかりのNEC―LZ750HSで書いている。だいぶ慣れて違和感は感じなくなった。気持ちよく書ける。Dell―XPS13は熱がすごかったが、これはそれほど気にならない。いい感じだ。
 マウスも以前のものがそのまま使えるし、ほこりをかぶっていた230GBのポータブルHDも使える。海外用電源ケーブルも流用できるし、いうことなしだ。

‡2012年8月29日(水)
 最後の追い込み。夜中の1時半から起きだして作業。昨日も同じ時間に目が覚めた。起きたときの体調はいいのだが、このまま起きていると午後から気分がさえなくなる。朝方になったら少し寝なくちゃダメだ。

 午前中にDell―XPS13を返品。返品に対するデルの一連の対応には久々に感動した。まったくの自己都合による返品なのに文句も言わず、送料まで負担してくれた。頭が下がる。

 今日はもうひとつ、アマゾンで購入したSDカードリーダーも返品。Dell―XPS13用に買ったのだが、NEC―LZ750HSは本体に装着されているので不要のためだ。
 これも自己都合による返品だが、まったく支障なし。開封していなかったので100パーセント返金される。ただし、デルよりも条件が厳しくて、開封したり使用したりすると返金は50パーセント。返送料金はこちらもち。ただし返品可能期間は30日間とデルより長い。

‡2012年8月31日(金)
 



 いい調子で返品していたら、今日は返品不可の状況に遭遇。楽天のショップで買った電子辞書の翻訳機能が、今度の旅にはまったく使えそうもないので返品しようとしたら、欠陥品以外の返品は不可だった。

 これは法律的にもどうしようもないみたいだ。クーリングオフがきくのは訪問販売だけ。あとは、ネット通販であろうがカタログ通販であろうが、いっさいクーリングオフはできない。法律でそう決められている。楽天は法律にのっとって返品お断り! と決めている。

 それにひきかえ、アマゾンはえらい。自己都合の返品を受けつけるし、相談もできる。それ以上にえらいのはデルだ。返品が無条件だもの。しかも使っていても、だよ! 今度パソコンを買うときは絶対デルにする。

 今日は無料のWi-Fiスポットで、ネットにつながるかどうか、試してみた。うまくいった。無料でネット通信ができ、メールもOKだ。
 スペインの状況はよくわからないが、大きな都市には無料のWi-Fiスポットもあるだろう。ノートパソコンを持っていけば、情報収集やメールなど、なんとかなりそうな気がする。
 準備もあと少し。どうやら間に合いそうだ。

‡2012年9月1日(土)
 今日、明日と谷川温泉。谷川岳の登山口にある温泉だ。お風呂、部屋ともによかった。サンティアゴの巡礼路には温泉はなさそうだし、ここで堪能しておこう。写真は露天風呂・せせらぎの湯。



‡2012年9月7日(金)
 



 疲れた。午前中は、周1回通っているテニススクールのダブル受講。スクールを2か月も休むので、前倒しで消化している。今日でなんとか終わった。
 疲れはてて昼寝少々。
 あさって出発なのに、まだやっていないことがいくつかある。今、0時40分。あとは明日にしよう。

‡2012年9月9日(日)
 6時起床。6時半には家を出て、新宿から成田エクスプレスで成田空港へ。サンティアゴ巡礼、47日間の旅が始まる。不安はあるが、もはや動きだした。あとは、なるようにしかならない。

 成田エクスプレスは満席状態。日曜なのにけっこう人出が多い。
 空港のチェックインカウンターも長蛇の列。事前にオンラインチェックインをすませていたので余裕だったが、一から並んでいたら旅の最初からイライラしそうだ。

 チェックインは余裕だったが、保安検査でやや時間をくい、出国審査でも行列ができていた。いずれもそれほどの人数ではなかったので、まあまあの感じで搭乗口25番のロビーに到着。まずまずのでき。

 飛行機の出発も順調。定刻より10分ほど遅れただけで駐機場を出、出発待ちの列に加わり、無事、離陸。かくて、47日間の「カミーノ・デ・サンティアゴ800Kmの旅」が始まった。
 (旅の詳細は別のページにまとめてあるので、そちらを参照のこと)


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