012 2016.07.19

 手術の前から歯医者を予約していた。歯周病予防のクリーニングで、3、4か月に一度通っている。でも、キャンセル。
 電話で聞いてみたら、ペースメーカー使用者への、病院としての対処法が決まっていなかったから。

 ペースメーカーが、電磁波や磁力に影響を受けることは前にも書いた。そして、歯医者には各種の電子機器がある。それらの機器が、ペースメーカーへの電磁障害を発生させる。

 それぐらいのことはわたしも知っていた。だが、歯医者にあるどんな機器が、ペースメーカーにどんな電磁障害を起こすのか、見当もつかない。それがいちばんわかっているのは当の歯医者だろう。
 そこで聞いてみたのだ、文書にしたガイドラインがほしい、と。

 対応した人の返事は歯切れが悪かった。先生に聞いてみますと言われ、しばらく待たされたあと、文書にしたものはつくっていない、先生が学会で忙しいのですぐにはムリ、しばらく時間がほしい、とのこと。

 しかたがない。歯の掃除だけで、痛いわけでもないし。予約をキャンセルし、文書ができあがるの待つことにした。


 待つことしばし。郵便で返事がきた。ていねいでわかりやすい内容なので、この際、全文を紹介しておく。誠にありがとうございました。
 電子機器によるペースメーカーへの電磁障害(EMI)が問題となるとされ、歯科治療では下記の器具や装置が電磁障害を起こす可能性があると言われています。
1)電流
 ①電気メス
 ②根管長測定装置
 ③歯髄電気診断器
 ④イオン導入器
 ⑤経皮的電気刺激装置
2)磁場
 ①MRI
 ②光照射器
 ③高周波/低周波治療
3)エックス線
 ①CT
 ②放射線治療装置
4)超音波
 ①超音波治療
 ②超音波スケーラー

 現在、**様は、弊院では、定期的な歯のクリーニング(歯石除去や歯の表面の研磨)をさせて頂いています。歯のクリーニングを行うだけの場合、一般的には上記の4)―②の超音波スケーラーを除き、使用することはありません。

 弊院ではすべての治療台において、歯のクリーニングに際して超音波スケーラーの代わりにエアスケーラー(高圧空気により器具を駆動するもの)を用いていますので、ペースメーカーに影響を与えることは無く使用可能です。

 一般論としては、最近のペースメーカーは外部からの電気干渉に対する安全装置が以前と比べてかなり進歩していますので、比較的安全に歯科治療が可能とは言われています。しかし、一方では歯科用電子機器による影響は充分調査されていないという指摘もあり、厳密なガイドラインが存在するわけではありません。

 もし、歯科治療を行う必要が出てきた場合には、上記に記載したペースメーカーに影響を及ぼす可能性の機器を使う必要が出てくる場合もあり、弊院では対応できないことも考えられます。

 さらに、心疾患等をお持ちの方の場合、服用している薬によっては外科処置等の観血処置に際して注意を払う必要がある場合も出てきます。

 最も安全な方法は、心電図等をモニターしながらの治療ですが、弊院では残念ながら設備が無く、対応できません。

 以上の理由により、御心配であれば、大学病院等の認定医療機関(添付資料を参考にしてください)を受診されることを強くお勧めします。紹介状をご希望であれば、ご用命ください。

 何かご不明な点があれば御連絡下さい。
 どうぞお大事になさって下さい。
                        K歯科医院 T・K署名
 実名を出してお礼を申し上げ、K歯科医院を絶賛・アピールしたいところだが、それはまたの機会に。

 ともあれ、歯医者というのはだれもが日常的に行くところだ。しかし、ペースメーカー使用者には、ある意味、鬼門である。
 黙ってイスに座っていると、いつなんどき、ペースメーカーが止まるやもしれぬ。

 危険に満ち満ちた空間。必ず事前の確認が必要だ。そして、 K歯科医院のように、誠実な対応をしてくれる歯医者を選びたいものである。 【012・歯医者には行けない?】

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思いどおりにいかない暮らしに
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