015 2016.08.15

 退院してからしばらくは、なるべく左腕を動かさないようにしていた。運動は禁物だから、体を動かすといっても気晴らしの散歩程度。そのときも、用心のため、左腕を三角巾がわりの紐で吊り、自由に使えないようにした。

 それだと、あまり気晴らしにならない。大きく手を振って、サッサッと歩くから気持ちがいいのである。しかも、左手を動かせないものだから、歩き方がヘンになっているらしい。左のわき腹から背中にかけて、不快な痛みを覚えるようになった。

 あ~あ、やってられんわい、と思うせいか、やたらと疲れる。倦怠感、脱力感、無力感。産後鬱という言葉があるが、わたしの場合は術後鬱か。

 どげんもならん状態で過ごしているうちに、いや、まてよ、ひょっとしたら手術後に処方された薬のせいでは、と思いはじめた。

▲処方されたメインテート錠。
 わたしは、普通の人に比べて脈の上昇が速いらしい。それを抑えるための薬を使います、とY先生に言われた。

 処方されたのは「メインテート錠2・5㎎」という薬だ。
 毎朝食後に1錠服用。

 薬を持って病室にやってきた薬剤師のHさんの話では、血管に作用してその収縮を抑え、結果として血液を流れやすくし、脈を抑える薬だと言う。

 薬と同時に渡された「お薬の説明書」によれば、
*心臓の働きを助ける作用があります。
*狭心症の発作を予防する作用があります。
*血圧を下げる作用があります。
*脈の乱れを整える作用があります。
 ということだ。
 気になったのは「副作用」の注意書き。
*服用中、倦怠感、疲れやすい、動くときの息切れ、むくみ、横になるより座っているときに呼吸が楽になるなどの症状が現れたときは、すぐに医師にお知らせください。
*服用中、脈が遅くなる、めまい、ふらつきなどの症状があらわれたときは、すぐに医師にお知らせください。
 この注意書きの「倦怠感」や「疲れやすい」は、まさに今の状態じゃないか。すわ、薬の副作用?
 そうかもしれない。とにかくよく効く薬なのだ。飲みはじめてすぐ、脈は50台/分に下がった。こんなに強い主作用がある薬は、副作用もまた大きいはず。

 かといって、自分勝手にやめてしまうわけにもいかない。今度の診察時、先生と相談するしかないな。

 薬については、じつは主作用も気になっている。メインテートを飲みはじめてすぐ、それまで60後半~70前半だった脈拍が、一気に50台に落ちたまま上がる気配もない。これは、少し効きすぎ・下がりすぎじゃないの?

 ま、これも、先生に聞くしかない。                   【015・メインテート錠】

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