●発芽玄米とその栄養価(平原文子/国立健康・栄養研究所)抜粋

 玄米は栄養分を蓄えて休眠状態を保ちながら発芽時期を待っている種子で、胚芽に必要なビタミンやミネラルなど豊富に含む栄養価の高い食品です。

 玄米に水分を浸透させ、水分や温度などの条件が整うと胚芽中の酵素が活性化し、胚乳に蓄えられているデンプン、タンパク質、脂質が分解され、デンプンは発芽のエネルギーに使われます。
 0・5〜1mm程度発芽した段階で、これ以上発芽しないように処理したものが発芽玄米です。

 この時、グルタミン酸からギャバが生成されます。その含量はもとの玄米に含まれている量の3−5倍にも増加します。

 また、発芽処理によって、玄米中では吸収されにくかった、鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル類の吸収も良くなります。
 また、アミノ酸は旨み成分へ、デンプンは甘味成分へと変化します。