青 爺 残日録 ペースメーカーの憂鬱 【021】
ペースメーカー手帳


021 2016.10.01

▲SJM社の「ペースメーカ手帳」。
 ペースメーカーの植込み手術をすると、デバイスメーカーのセント・ジュード・メディカル社(SJM社)から、右の写真のような「ペースメーカ手帳」が配布される。

 もらったのは退院間際で、パラパラめくってみても、理解できない項目が並んでいる。放っておいたが、じつはとても大事な記録だとわかった。

 とはいえ、一から勉強している暇はない。手っ取り早いのはメーカーであるSJM社に教えてもらうことだ。

 電話したところ、親切にも文書で詳しい説明をいただいた。それをもとに、素人には暗号めいた手帳の内容を読んでいくことにする。

 その前に、ささいなことが気になるわたしは、手帳の表紙のタイトルがひっかかる。
 「ペースメーカ」ではなく「ペースメーカー」じゃないの?

 そう、音引きがあるかないか。
 そんなのどうでもいい、好きなほうでいいのでは、と言う人もいよう。だが、やっぱり気になる。う~ん、なんでだろう?

 たしかに「pacemaker」を訳すのだから、これが正しいというものはない。ただ、調べるとおもしろいことがわかった。一応の基準があるようなのだ(*1)。

 ・ 医療関係者は「ペースメーカー」と伸ばす
 ・ 技術関係者は「ペースメーカ」と短く言う

 道理で病院の先生方はペースメーカーだし、SJM社はペースメーカなんだ。
 ささいなことでも、とりあえず解決したので、さっぱりした。次に進もう。           【021・ペースメーカー手帳】

♥ 参考データ
*1 『心臓ペースメーカーの理解と生活』(横山正義著・文光堂発行) に次の記述がある。
 医者関係の人は「ペースメーカー」と長くのばすことに統一されています。一方、日本の技術分野の人達は「ペースメーカ」と短く発音するように統一されています(p3)

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